NHKラジオ深夜便・・納棺師
2010.03.28 Sunday 20:00
JUGEMテーマ:ネットで話題でないもの(私的なもの)
このラジオ、好きでよく聞いている。
NHKラジオ深夜便・・魂が落ち着く
おとといの晩の放送だったが・・なかなか聞き応えのある放送だった。
納棺師の青木新門さんが語り部で・・
映画『おくりびと』で有名になった『納棺師日記』の著者である。
新門さんは小説家を目指していたが・・売れないもの書きのため・・
赤ちゃんのミルク代にも困ることとなり・・比較的、給料の良かった納棺師の仕事に就く事
となる。
始めてみて気づいたんだが・・友達が1人、2人、減っていったらしい。
また或る日、親戚のオジさんがいきなり部屋にやって来て
「そんな仕事、一刻も早く辞めろ!親戚中の面汚しだ!!」
とものスゴイ剣幕でなじられ新門さんも怒鳴り返して喧嘩別れになったらしい。
前々からイヤでイヤで性がなかった仕事がその日を境に益々嫌いになり・・
世間から身を隠すようにヒッソリと生きるようになった。
子供が小学生になった頃かな?それまで奥さんには「冠婚葬祭の仕事」と言っていたが・・
どこで洩れたか?納棺師だと知れることとなり
奥さんにまで「子供に話せない仕事なんて辞めて・・」と言われることとなる。
「もうこれ以上・・耐えられない・・」
明日社長に辞めることを言おうと決めた、翌日最後の仕事が・・
その住所がなんとなく覚えのある住所だった。
行ってみると・・なんと昔付き合っていた彼女の家だった。彼女の父が亡くなったのだ。
「どうか・・彼女が出てこないように・・」と思いながら・・父の死体を綺麗にする・・
作業を進めていたが・・この作業、いつも汗ダクダクでるらしい。重いのだ。
一心不乱に作業進めているとスーっとハンカチを差し出し・・
額の汗をぬぐってくれるヒトがいた。彼女だった。
その眼は軽蔑の眼ではなく・・天使のような慈愛にあふれた眼だったらしい。
その日を境に新門さん、
今まで薄汚れた作業着着ていたけど即、真っ白の白衣、マスクを買い込み・・
正々堂々と仕事に打ち込むようになった・・
或る日、旦那さんを亡くしたお婆ちゃんのお宅で・・作業を終えた後、そのお婆ちゃんに
「先生・・私が死んだ時・・先生にやってもらいたい・・」と言われるまでに。
以前は作業終えた後も・・遺族の人々に早く帰ってと言われんばかりの対応受けていたの
に・・変われば変わるものだと・・。
その後、『納棺師日記』が取り上げられ映画にもなり新門さん・・
もの書きとして生計を立てている。
・・・・・・深夜に泣けたよ
「 靴 」 板に油彩 norio
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